3月例会登山 白猪山

 320日()晴    松阪市 白猪山819.4m

3月の例会登山は伊勢三山の一つ松阪市の白猪山です。参加者は16名でした。山岳会にしては珍しいバリコースのない初級レベルの山です。たまにはほっこりといいかしら?と考え企画しました。この山のコースはいくつかありますが、今回上りは矢下コースから夏明コース、下りは都コースとしました。なお、夏明コース登山口手前には、棚田百選に選ばれたきれいな石垣の広がる深野の棚田が見られるのですが、今回は残念ながら通りません。


 鈴鹿を7:00に出発し、松阪ICからR166を進み、櫛田川沿いの大石幼稚園で右折、駐車場に着きました。河津桜の咲くこの駐車場は矢下川に沿って整備されており、広くてベンチもあり綺麗に管理されています。8:20橋を渡って矢下コースの田んぼの中のアスファルトの田舎道を行きます。鈴鹿より少し暖かいのか道端には土筆が伸び、タンポポや紫のアラセ
 

 夏明の駐車場までは普通は車で行くところの、だらだらと退屈な長い舗装道路歩きに飽きて、「もっと先に駐車場があるやろう。」「そう、あるけど今日は歩きに来たんやろ」という会話も出てしまいます。少し我慢してもらい、名産松阪牛の牛舎や満開のミツマタを見ながらワイワイ賑やかに歩き、やっと矢下コース登山口の分岐に着きました。左折して小さな林を越えると視界が広がり、深野の棚田が見えてきます。その後右折して、すぐ正面の夏明コース登山口駐車場のポストに登山届を出します。9:30ここからやっとお待ちかねの植林帯の中の登山道の始まりです。とは言っても、木の根が出っ張って窪んだ登山道でもコンクリートで丁寧に舗装されているので、林の中のかなりキツイ急登ですが安全に進むことができます。しばらく行くと小さな滝のそばに飯高町観光協会が建てた避難小屋がありました。小屋は裏の岩を避け上手く凹ませて建てられており、しっかりした作りできれいに管理されていました。思わず我が鈴鹿の入道が岳の北尾根小屋を思い出し、恥ずかしい思いになりました。北尾根小屋はいつになったら直るのでしょうと。先頭SLは続く急登を、いつになく快調に休憩なしで飛ばします。「何の元気薬飲んだの?」という声も出るほどの疲れ知らずです。おかげで、水量が多くて見ごたえのある不動滝にも立ち寄らずスルーしてしまいました。10:30石尊大権現の石段の前を通り二の峯に着きました。南に開けた芝生の広い展望所からは牛草山、獅子が嶺、正面には烏岳が見えます。ここで少し休み、頂上に向かいます。急登の広い稜線を一気に登り、頂上に着きました。11:00 眺望景観を堪能して白い猪の看板と写真を撮って二の峯に下り、芝生広場の丸い窪地で円陣になって昼食です。丸く座ると皆の顔も見られ、お菓子も回しやすく都合がよいこと。予定より早く着いたのでゆっくり休んで11:50下山開始、南方向の都コースに下ります。ここからは地道の登山道でしたが、やはりこのような道の方が慣れていてペースが上がるようです。葉を落とした明るい冬の雑木林や炭窯の跡、枯れた蕨の葉の草むらを通り、その先を左に折れて都コースに進路をとります。倒木をくぐり抜け大きなイチョウの木のある分岐を左折すると、ここからは再びコンクリート舗装の道となります。農家の廃屋を横目に見ながら、満開のピンクの梅の花を愛で、小さな滝の前の橋を渡り谷川に沿って下ります。しばらく進むと整備された水路の川に突き当り、谷・都コース登山口着きました。川の上方には大きな古い堰堤があり、棚田の長い歴史を思いめぐらしました。その後はすぐに明るく開けた棚田が広がります。棚田の石垣の間を歩いて展望台に立ち寄り、登ってきた白猪山と棚田の風景を眺めて駐車場に下り、13:30ここで解散となりました。


 雪の多い北の山に比べ暖かく優しい山で、予定よりもとても早い下山となってしまいました。今回の山行は健脚揃いの皆様にはちょっと物足りなかった山行だったかも知れません。初参加のYさんをはじめ皆さんご一緒いただきありがとうございました。
2022.3.22 Y.M記